WCPTは世界医療従事者同盟(WHPA)の一員として、国連加盟国に対して非伝染性疾患に関する明確な数値目標を持つように勧告しました。
非伝染性疾患(NCD)は公衆衛生における大きな課題です。心血管疾患、糖尿病、悪性腫瘍、慢性呼吸器疾患は4大NCDと言われます。しかし、これらの疾患には様々な随伴症状があります。例を挙げると、腎臓、内分泌、神経、血液、消化器、肝臓、筋骨格、皮膚、口腔の病気です。また遺伝性疾患や、精神疾患、薬物依存もあります。他にも目や耳が不自由なることによる不利や、暴力、怪我などを被ることがあります。NCDによる社会的不利やリスク因子は共通していることから、統合的にアプローチすれば、保健システムや経済への負担を減らすことができるでしょう。
ニューヨークで開かれた国連のNCDに関するハイレベル会議では、加盟国が政策宣言を採択しました。この宣言では保健システムの強化と医療従事者の質の向上が重要性だと強調されています。しかしWCPTは各国が目標なく取り組むことや、指標を持たないことなどを心配しています。
WCPTのJonathon Kruger CEOは「保健医療のプロフェッショナルとして理学療法士はNCDの患者に直に接します。運動不足が及ぼす悪い影響をよく知っています。NCDは世界の資源の乏しい国の医療制度に経済的負担を強います。
WCPTは国連加盟国の取り組みに今後期待し、人材や機材が強化され医療制度が発展することを願っています。」と述べています。
世界医療従事者同盟(WHPA)は世界130か国3100万人の看護師、薬剤師、理学療法士、歯科医師、医師の代弁者です。WHPAは全人類の健康を守るため、医療サービスの質の向上や、各組織間の協力体制の構築を行います。