2019年6月24日月曜日

BHELP標準コース in 奈良 受講

BHELPとは「地域保健・福祉における災害対応標準化トレーニングコース」の事で、英語の 「Basic Health Emergency Life Support for Public」の略称です。日本災害医学会が主催しており、まだ比較的新しい研修のようです。今回、たまたま私の住む奈良県で実施されましたので、申込ませて頂きました。公式に公開されている内容等についてはこちら

奈良県は行政からの理解・援助があり、実施回数は他の都道府県よりも多いそうです。そして、今回は東日本大震災で被災地での診療に尽力された森安章人先生(著書『SOS! 500人を救え!―3・11 石巻市立病院の5日間―』)による特別ランチョンセミナーがありました。9時半から18時くらいまで、休み時間もほどほどに、濃い一日を過ごしました。

今回、学んだことを下記に挙げていきます。詳しい内容は、是非、ご自身でBHELPを受講して学んで欲しいと思います。

傷病者の救護としてのCSCATTTは何度か研修で聞いて知っていましたが、要配慮者の救護としてのCSCAHHHは知りませんでした。要配慮者とは、高齢者や小児、身体および精神障害者
、妊婦などです。そして、発災後、緊急避難場所・避難所・福祉避難所が開設されますが、この福祉避難所というものは存在自体知りませんでした。調べてみると、私の住む町で一つ福祉避難所に指定されている場所がありましたので、覚えておこうと思います。

また、一時的な生活の場となる避難所の環境は、過去の大災害を振り返ってみると、何一つ進化していないのが現状のようです。先進国日本の避難所の環境はまだまだ発展途上国です。避難所の環境整備は、リハビリテーション関連職の力が発揮できる所です。熊本地震で支援に入った避難所で、普段はベッドで寝てばかりのおばあさんが、避難所ではたくさん歩いていた例を共有させてもらいました。生活不活発病の正反対のことが、避難所の環境を整えることで起こりうるということです。

保健師さんや行政の方など、いろいろな視点を持った方とのグループワークだったので、そう言う考えもあるんだ、と勉強になることが多かったです。

もし被災したとき、それは明日かもしれませんが、BHELPを受講した方に期待される役割としては、避難所等における情報分析などで避難所運営責任者をサポートしたり、住民の自助・共助のサポートを行うことで、避難所生活をより良いものにすることです。

まず、自分が住む町の防災対策や、避難所の場所の確認を行うことと、自らの身の安全の確保の仕方、家族との連絡方法など、きちんと確認しておきたいと思います。

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