2014年4月27日日曜日

国際理学・作業療法学(案)

 以前、青年海外協力隊としてタイに派遣されているKENJIさんがブログで「グローバル時代に求められるリハビリテーション教育のあり方」という興味深い記事をアップされました。PT(理学療法士)の養成課程で、国際協力について学ぶ機会がどれだけあるでしょう? 学校によっては、国際協力の経験のある先生が教鞭をとっていたり、外来講師として国際協力の経験者を呼んで講演してもらったりしている所もあり、その取り組みは非常に素晴らしいと思います。しかし、まだまだ国家試験で出題されないような国際協力に関する講義を、学生時代に聞ける環境はほとんどないのが現実だと思います。
 国際的な視点を持ったPT・OTが今後必要であるという理由は、KENJIさんのブログに書かれてありますのでここでは書きません。上記リンクから是非みなさんご一読下さい。私は以前から、系統立てて国際協力について学生が学ぶための科目を作れないかと思案していました。現在、草案として「国際理学・作業療法学(総論)」および「国際理学・作業療法学(各論)」を作っており、今年中の完成を目指しています。
 科目目標として、

  1. 世界の理学療法・作業療法について知る。
  2. 世界と日本を比較・検討し、より良い理学療法・作業療法を作りあげる能力のあるPT・OTを育成する。
  3. 開発途上国が抱える障害者問題について知見を広め、解決策を探れるPT・OTを育成する。

ということを掲げています。
 まだまだ、どういった内容を、どういった順序で、どこまで掘り下げて話をするかや、対象学年など、考えなければならないことが多くあります。
今考えている内容は、思いつくままに書くと、
 ・日本とアメリカ合衆国の理学療法・作業療法
 理学・作業療法の歴史、三大治療医学、物理医学
 ・開発途上国の理学・作業療法
 ・障害と開発
 障害は神様からの罰、伝染する、何もできない、貧困とは
 ・宗教学
 ・開発経済学
 ・障害の社会的損失
 DALYs、障害を減らすか病気を減らすか、公衆衛生学
 ・地域に根差したリハビリテーション
 CBRCBIDについて
 ・PDCA
 行動計画の立て方、見直し
 ・世界の大災害と理学療法
 Accessibilitydisuse
 ・国際ボランティア
  国際協力をする理由、JICAボランティア、NGO、国連
 ・国内での国際協力
 ・途上国で求められる技術・知識
  適正技術
 ・知的財産権
です。これで十分な内容ではないでしょうし、逆に不要な内容もあるかもしれません。これから講義資料のようなものを作っていき、整えていきたいと思いますし、皆さんの意見も頂ければ非常に嬉しくおもいますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

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