2017年9月14日木曜日

【WCPT News】2017/9/11 会長ブログ 仕事のやりがいについて

「スウェーデンで我々は目標を立てました。意見を言える、人々から必要とされる、関係団体からも認められる職能団体を作りたいと思います。」(Stefan Jutterdal)

このメッセージはスウェーデン理学療法協会の現会長Stefan Jutterdalが2015年のWCPTシンガポール大会で述べたものです。Stefanは専門職としてピッピの長靴下のようにもっとならなければならないと提案しました。つまり、責任感を持ち、勇敢になり、想像力を高める必要があるということです。

シンガポールで私はStefanと初めて会いました。非常に優秀な理学療法士であると同時に優秀なリーダーでした。理学療法士が持つ影響力はどのように測ればいいでしょうか。1つの指標としてスウェーデンでは、保健分野における影響力のある人100人のリストが出ています。Stefanは今年、その中の16位に選ばれました。

WCPTメンバー組織のうちいくつが、保健分野で影響力を持ったリーダーがいると答えることができるでしょうか?Stefanにお祝いを述べたとき、今の地位は協会のスタッフや委員の作り上げたチームが素晴らしい働きをしてくれたおかげだと、すぐに彼は言いました。

彼は健康改善研究所という独立した非営利組織がマサチューセッツのケンブリッジにある事を教えてくれました。最良の医療の提供や国境を超えた医療の質の改善を目指しています。

この夏私は、仕事のやりがいや幸福度についての彼らの文書を読ませてもらいました。彼は多忙にも関わらずWCPTの取り組みに役立ちそうな知見を共有するための時間を設けてくれました。

Donald M Berwickは冒頭でこう述べています。「仕事にやりがいや幸福を持ってもらうには、単に優しくするだけではいけません。それは単なる方法です。(中略)希望や自信や安全は患者やその家族に提供すべきものですが、これらは職員自身が仕事に希望や自信を持っていないと湧いてきません。やりがいを持って働くことは治療者として前進していくためには必須要素です。」

その文書では仕事に楽しみややりがいを持たせることの重要性についてエビデンスと共に紹介しています。またその実践方法として4つのステップを示し、理学療法を提供するにあたり応用できる内容も含まれています。

この会長ブログでは、2019年のWCPTジュネーヴ大会までの残り20カ月をどのように進むかを示しています。世界中から集まる理学療法士を祝福し、WCPTの発展に繋がるような話をいろいろ聞きたいと思います。

未来に繋がる話をしてくれるのはいつも年長者とは限りません。ヒーローとはたいてい、ゆっくり歩き、寡黙に働き、裏方を務めるような人です。しかし彼らの方針や献身は関わる皆の生活を変えるものです。

リーダーシップに関する教訓は文献などにまとめられています。今回は理学療法業界における国際的な貢献をしたStefanをお祝いしたいと思います。彼はリーダーシップを取るには象徴性が大切だと私に話してくれました。この事は組織再編に関する書籍でも述べられています。

しかし、私はもっと大切なことはやはり仕事のやりがいや仕事に対する幸福度だと、この1週間ずっと考えています。積極性が増せば、得られる経験も多くなります。やりがいは仕事の面と自分自身の生活の面で、重要な指標となるでしょう。

あとがき
Stefanはこの後、体調を崩されましたが、現在は落ち着いており、じきに復帰できるだろうということです。WCPTは1日も早い回復を願っています。

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