2017年9月14日木曜日

【WCPT News】2017/9/13 Lorena Enebral Pérezを偲ぶ

切断患者のリハビリテーションを専門に活躍していたLorena Enebral Pérezがアフガニスタンで患者に射殺されました。理学療法業界は彼女の死を受け、喪に服しています。

Enebral Pérezさん(38歳)は、赤十字リハビリテーションセンターで21歳のポリオ患者を担当していました。その患者が撃った1発の銃弾が彼女の胸に当たりました。すぐにNATO軍の基地キャンプマーモルにある病院に運ばれましたが助けることができませんでした。

銃を撃った犯人は2歳の時から同センターで治療を受けていました。また、もう一人別の男性も逮捕されましたが、彼も患者の一人でした。

動機は明らかになっておらず、抗争グループなどからの犯行声明もありません。紛争地域で活動する理学療法士や人道支援関係者に注意喚起をしています。

「我々、世界中の理学療法士は、Lorena Enebral Pérezのご家族に心からお悔やみを申し上げます。」とWCPTのCEO、Jonathon Krugerは述べました。

「我々の思いは国際赤十字委員会の仲間と同じです。彼らは友人であり同僚である彼女の突然の死の後も、アフガニスタンで仕事を続けています。」

国際赤十字委員会はEnebral Pérezは「活気溢れる笑顔が素敵な人で、技術は高く心遣いもできる理学療法士でした。特に子供の患者に支援をしていました」と声明で追悼しました。

Enebral Pérezはスペイン国籍で、2016年5月からアフガニスタンで活動していました。それより前はマラウイ、エチオピア、タンザニアでも障害者のために活動していました。

「なぜ理学療法士が仕事をしていて銃弾に倒れなければいけないのか理解できない。しかし、世界中でこのような暴力を医療従事者が受けるリスクがあるのが現実なのです。」とJonathon Krugerは言っています。

アフガニスタンでは医療従事者が危害を受けるリスクが最近高まっています。2月には赤十字のスタッフが6名、イスラム国関係の組織に殺害されました。

赤十字は30年以上に渡り7つの整形外科センターをアフガニスタンで運営し、人々の命を救ってきました。赤十字は紛争地域において、自分たちは人道的支援をしている中立的な団体であることを強調して一般に知らせています。

Enebral Pérezの死を受けて発表した声明でも、戦争の被害者をただ救いたいだけだと述べ、最後にこう締めくくりました。「私たちは標的ではない」

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