2019年6月9日日曜日

国際リハビリテーション医学会世界会議 in 神戸

今日から神戸で国際リハビリテーション医学会世界会議(ISPRM2019)が始まりました。木曜日までの5日間の開催ですが、業務の関係で私は今日と水曜、木曜日の3日間の参加です。水曜と木曜は災害関連のセッションやワークショップがあるので楽しみにしています。また空いた時間で災害関連のポスター発表も見に行きたいと思っています。

今日は午前と午後にそれぞれワークショップに参加しました。午前はInternational classification of service organization in rehabilitation(ICSO-R)について、午後はInternational classification of functioning, disability and health(ICF)についてのワークショップでした。後者はリハビリテーションに関わっている人ならよくご存知でしょうが、前者は知らない方がほとんどではないでしょうか? 私も初めて聞いてなんだろなぁ、と思い調べてみると、リハビリテーションサービスを提供している組織の評価の枠組のようでした。

(参照:https://www.medicaljournals.se/jrm/content_files/download.php?doi=10.2340/16501977-2299

被災地でリハビリテーションを提供する場合、WHOのマニュアルにも書かれているように、現地のリハビリテーションサービスがあるのか、あればどのように機能しているのか、などの情報を手に入れて、適切に患者を紹介、搬送しなければなりません。今日、ワークショップで学んだICSO-Rは被災地でのそのような活動に使えるのではないかと考え、参加しました。

このICSO-Rは、リハビリテーションニーズが世界的に増えている現状にも関わらず、リハビリテーション機能を評価する枠組がこれまで無かったことからWHOと共に開発が始まりました。今回はバージョン2.0の紹介でした。

聞き取りをしながらフォームを埋めていく形式で、1, Providerと2, Service deliveryの2つの大項目があります。そして、それぞれ9と14の小項目に分かれます。これで得られたデータを用いて、人材が足りないや、資金がより必要だ、などの根拠になり得ると説明していました。

また、既存の組織を評価するのですが、その結果をもって、「このレベルまでこの部分を改善しなさい」などと基準を押し付けるものではない、との説明もありました。

ワークショップ終了後、チェアパーソンと、被災地でも活用できるか話をしてみました。チェアパーソンは被災地でICSO-Rを応用するという案に大賛成してくださりました。ICSO-Rはまだまだ開発中で、今日のようなワークショップでも様々な意見を受けて、今後さらに改良していきたいようです。

本当かどうか分かりませんが、スカイプ会議があるから出たらいい、と言うことで連絡先を交換しました。

ワークショップの中では実際にICSO-Rを使ってみました。グループに分かれ、その中から一人の所属先を評価してみました。体験してみると、時間がかかるような印象でしたが、慣れると早いかもしれません。限られた時間で全てをやりきる事はできませんので、また改めてじっくり各項目を見ていきたいと思います。被災地で使うには足りない項目や、逆に不要な項目があるかもしれません。しっかり考えて意見をしていけたらと思います。

初日から実りの多い一日でした。

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