青年海外協力隊(2011年~2013年、ドミニカ共和国)、国際緊急援助隊(2019年4月、モザンビーク)で理学療法士として活動しました。 一理学療法士が世界を舞台にできることとは何か?備えておく知識・技術は何か?青年海外協力隊のその後、緊急医療援助などを堅苦しく綴っています。 このブログを通して、同じ志を持つ人々、この道に進もうと考えている人々などと情報交換できればと考えています。よろしくお願いします。 また、世界理学療法連盟から配信されるニュースの翻訳も、当ブログで取り上げています。是非、ごらん下さい。
2017年11月16日木曜日
【WCPT News】2017/11/7 プログラム検討委員長にCharlotte Häger教授が就任
2017年10月10日火曜日
【WCPT News】2017/10/2 偉大なる二人のデンマーク人から学ぶリーダーシップ
2017年10月4日水曜日
【WCPT News】2017/9/25 学会参加は大きな転機 奨励金獲得者の声
2017年9月14日木曜日
【WCPT News】2017/9/13 Lorena Enebral Pérezを偲ぶ
切断患者のリハビリテーションを専門に活躍していたLorena Enebral Pérezがアフガニスタンで患者に射殺されました。理学療法業界は彼女の死を受け、喪に服しています。
Enebral Pérezさん(38歳)は、赤十字リハビリテーションセンターで21歳のポリオ患者を担当していました。その患者が撃った1発の銃弾が彼女の胸に当たりました。すぐにNATO軍の基地キャンプマーモルにある病院に運ばれましたが助けることができませんでした。
銃を撃った犯人は2歳の時から同センターで治療を受けていました。また、もう一人別の男性も逮捕されましたが、彼も患者の一人でした。
動機は明らかになっておらず、抗争グループなどからの犯行声明もありません。紛争地域で活動する理学療法士や人道支援関係者に注意喚起をしています。
「我々、世界中の理学療法士は、Lorena Enebral Pérezのご家族に心からお悔やみを申し上げます。」とWCPTのCEO、Jonathon Krugerは述べました。
「我々の思いは国際赤十字委員会の仲間と同じです。彼らは友人であり同僚である彼女の突然の死の後も、アフガニスタンで仕事を続けています。」
国際赤十字委員会はEnebral Pérezは「活気溢れる笑顔が素敵な人で、技術は高く心遣いもできる理学療法士でした。特に子供の患者に支援をしていました」と声明で追悼しました。
Enebral Pérezはスペイン国籍で、2016年5月からアフガニスタンで活動していました。それより前はマラウイ、エチオピア、タンザニアでも障害者のために活動していました。
「なぜ理学療法士が仕事をしていて銃弾に倒れなければいけないのか理解できない。しかし、世界中でこのような暴力を医療従事者が受けるリスクがあるのが現実なのです。」とJonathon Krugerは言っています。
アフガニスタンでは医療従事者が危害を受けるリスクが最近高まっています。2月には赤十字のスタッフが6名、イスラム国関係の組織に殺害されました。
赤十字は30年以上に渡り7つの整形外科センターをアフガニスタンで運営し、人々の命を救ってきました。赤十字は紛争地域において、自分たちは人道的支援をしている中立的な団体であることを強調して一般に知らせています。
Enebral Pérezの死を受けて発表した声明でも、戦争の被害者をただ救いたいだけだと述べ、最後にこう締めくくりました。「私たちは標的ではない」
【WCPT News】2017/9/11 会長ブログ 仕事のやりがいについて
Stefanはこの後、体調を崩されましたが、現在は落ち着いており、じきに復帰できるだろうということです。WCPTは1日も早い回復を願っています。
2017年9月10日日曜日
【WCPT News】2017/9/6 世界理学療法の日 テーマは「生活の中の運動」
2017年8月11日金曜日
【WCPT News】2017/7/28 WCPTがハゲタカ出版社に関して注意換気
2017年7月28日金曜日
【WCPT News】 2017/7/3 専門分化は全人的医療の妨げになるか
2017年7月22日土曜日
JDR(国際緊急援助隊)医療チーム 中級研修
(参考)http://lily-international-cooperation.blogspot.jp/2016/12/jdr.html
・リハビリテーション職種を何名配置するか
・リハビリテーションのための資機材にはどのようなものを持っていくか
・持っていった物をどう使うか
・退院支援をどのように行うか
・サイコロジカル・ファーストエイドの知識
・現地医療施設との連携の方法。
・切断肢の断端形成のための弾性包帯の巻き方の練習
・脊髄損傷や末梢神経損傷の患者に行う神経学的評価の練習
・術後患者などに行う呼吸理学療法の手技の練習
・松葉杖や車椅子などのフィッティングや使い方の指導の練習
・入院患者の褥創予防のためのポジショニングの方法。
2017年7月12日水曜日
【WCPT News】2017/7/4 WCPT学術大会は友好を深め、誇りを高め、無事閉幕
2017年7月6日木曜日
【WCPT News】2017/6/21 WCPT学術大会を最大限に楽しむ10の方法
ケープタウンに到着するまでには学会アプリをダウンロードしておきましょう。このアプリには学会でのスケジュールを決めるために必要なものが全て入っています。参加したいセッションや話をしたい演者の予定を登録しましょう。
ケープタウン国際カンファレンスセンターに着いたら、時間を節約するために、会場のどこで何があるか確認しておきましょう。案内表示もありますが事前に調べておくといいでしょう。
学会スタッフはボランティアで構成されており皆さんのお手伝いをします。遠慮なく声をかけて下さい。通訳ボランティアは対応可能言語が書かれたバッジを付けています。道案内から行動計画を立てるお手伝いまで、何でもします。
過去に学会参加経験のある方もたくさんいますが、6割の人は初参加です。経験者は是非、初めての参加者を助けてあげて下さい。非常に密なプログラムの中、どのように動けばいいかを教えてあげたり、あなたの仲間を紹介してあげたりして下さい。もし受付で行列ができていたら、並んでいる間にネットワーク作りをしましょう。
展示ホールでは最新の機器について情報を得たり、企業ワークショップに参加してみましょう。またアート作品やポスター、ポスターウォーク、indabaもあります。新たな試みとなるindabaセッションは絶対に参加するべきでしょう。
学会では様々な技術が取り扱われます。自分の経験からは考えつかないようなアイディアに出会い、世界の理学療法水準を高めてくれるでしょう。皆さんの専門分野に関わらず、いろいろな分野のセッションやセミナーに参加しましょう。
もし学会で会ってみたい人がいるなら事前にその計画を立てましょう。なぜ会いたいのか、会ってどのような事を知りたいのかなどを考えておきましょう。しかし、偶然の出会いや、新たな繋がりに秘めた可能性にも心をオープンにしておきましょう。
2017年6月24日土曜日
【WCPT News】2017/6/21 南アフリカの大学で共に学んだ仲間が同窓会を企画
2017年6月16日金曜日
【WCPT News】 2017/6/12 学会発表者にビデオや音声などのメディアを活用するよう推奨
WCPTは発表者に短いビデオクリップや音声クリップを作り研究内容などを紹介するように勧めています。会期中や後日オンラインでポスターやスライドを多くの人が閲覧する際に使われます。ポスター発表者はビデオ撮影を事前に行ってもいいし、学会会場で撮影することもできます。音声のみの場合は短いポッドキャスト形式や音声クリップとして、発表の要点と臨床応用や課題などを録音して利用します。
2017年6月15日木曜日
【WCPT News】2017/6/12 世界理学療法の日の広報資料公開
2017年5月27日土曜日
【WCPT News】 完全版 2017/5/26 参加者で作り上げるIndabaセッション
アフリカの言葉にIndabaという会議や集会を表す言葉があります。小グループでの議論を行い、様々な視点からの考え方を共有します。
すでに準備できているプログラムもありますが、いくつかのプログラムでは、これから参加者自らが作り出していくものもあり、それにより今大会のプログラムは完成となります。
WCPTの職能政策部長Tracy Buryは「Indabaでは参加者はリラックスした雰囲気で形式ばらずお互いの意見を交わすことができます。」と述べています。
「私たちはアフリカ流のテーマ別集会所のようなものを展示ホールに設けようと考えています。情報共有や人脈作りの新たな方法です。世界の理学療法士たちがこの機会を活用し、今取り組んでいる課題を共有し、協力し、解決策が見つかることでしょう。」
参加者は発表したいアイデアを提出しセッションを設けることができます。締め切りは6月2日金曜日、採用された方には6月9日金曜日までに連絡が来ます。
Indabaセッションには3つのタイプがあります。
1、問題解決のためのグローバルな視点
何か課題に取り組んでいるのなら、グローバルな視点で考えてみましょう。ローカルな課題でも、世界中からの参加者の経験を集めて問題解決に取り組むのです。
訪問サービスをより効率的・効果的に行うにはどうすればいいか悩んでいませんか? 同僚に魅力をうまく伝えることができていない技術などはありませんか? 学生に対する臨床教育にあなたは悩んでいるかもしれません。そうであれば研究能力を高める必要があるかもしれません。これらはほんの一部のアイデアに過ぎません。
2、ひらめき
これまでに専門職ならではの閃きをしたことがあるなら、あなたの頭の中にあるアイデアや閃きのきっかけをシェアしてください。
あなたの考えを変えたきっかけは患者、論文、PTや他職種の人など様々でしょう。おそらく、理学療法とは全く関係のない人との出会いが新たな道を開いてくれたのではないでしょうか。
3、外国語
母国語であれば何か発言したい、より楽に話せるということもあるでしょうから、Indabaでは世界中からの参加者のために英語以外の言語での議論をサポートします。
「この新たな取り組みには非常に期待しています。ぜひ参加者には様々なアイデアを出し合ってもらい、Indabaセッションに命を吹き込んでもらいたいと思います」とTracyはメッセージを述べています。
【使われていた英語表現】
・indaba
アフリカの言葉で、何か重要なことを話し合う会議のことを指す
・‘kitchen table’ discussions
・‘points of view’ exchanges
見る点の交換→異なる視点からの意見交換
・themed meeting
特定のテーマを持った集まり
・delivering services
訪問サービス
・Lightbulb moments
・pivotal
とても重要な
・bring it to life
生き生きしたのもにする、興味深いものにする
*本文ではitはthis new format=indaba session
【あとがき】
新たな学会の形としてindabaセッションが設けられるようです。テーマはhttp://www.wcpt.org/wcpt2017/indaba-sessionsで見れます。インフォーマルで言葉の壁もなく、と説明されていますが、通訳を配置するんでしょうか? どこかに情報があれば、また共有いたします。
2017年5月6日土曜日
【WCPT News】 完全版 2017/5/3 <会長ブログ>残り2年の任期を前に
・私たちは、WHOとのつながりを強化するために計画的に仕事をしました。特にWHO「加齢と人生」とWCPTサブグループIPTOPの連携や、リハビリテーション2030に参加しているWHO「障害とリハビリテーション」とのつながりを強化しました。WHO「障害とリハビリテーション」は国際的なリハビリテーション共同体を作ることに賛同しています。
・WCPTの認定制度は、私たちが想像していたよりも早く形になってきています。世界中の教育機関に対して質的保証を行うことに大きな意味があります。
昨年5月、成都市と昆明市の理学療法課程に認定書を授与する際、Margot Skinnerが中国を訪問 |
・新たなメンバーとしてJonathon Kruger (最高経営責任者)、Sidy Dieye (プロジェクトマネージャー), Héðinn JónssonとBirgit Mueller-Winkler (職能アドバイザー)、Deborah Williams (財務部長)、Atim Henshaw (業務支援係), Kiran Acharya (渉外担当)が加わりました。
・WCPT各支部長5人とWCPT役員が会合で集まった際に、各地の支部との連携や統制をいかに行うか話し合いがされました。各支部長は今後、WCPT役員会議に出席することになります。
Xerri de Caro博士がEl-Adawi教授とSaab博士と会談、2016年9月 |
2016年4月、北米・カリブ地区WCPT年次会合でStacy De Gale(中央)とMargot Skinnerとともに |
【使われていた英語表現】
・unprecedented
前例のない
・consortium
協会、共同体
*tiumの所の発音はティアムよりもシアムが普通のようです。
・memoranda of understanding
各書、基本合意書
*memorandaはmemorandumの複数形です。
・accreditation
認定
・contemporary
同世代の、同時代に存在する
・charter
憲章
・explicit
明白な、腹蔵のない
・draw on
(知識、経験、技術など)を活かす
【翻訳のウラ側】
・Transformation is an era, not an event.
Transformationは直前に出てきたchangeと同義ですが、やや堅い表現になります。同じ単語の繰り返しを避けるために言い換えていると思われますので、「改革」とそのまま訳出しました。
eraは時代、eventは出来事、ですが、これは時間的幅の比喩表現と読んで、それぞれを「線」と「点」というように訳出しました。後の文の、常に変わり続ける、という内容にも合っていると思います。
(訳例)改革は点ではなく線である。
・We are a constant work in progress.
初見ではこの文章の意味がよく分かりませんでした。workを「仕事」と捉えて「私たちは絶え間ない仕事」となり日本語としておかしかったので、英文の方の誤植か、と思ってしまいました。
困ったときはtwitterで同じ表現を使っている人がいないか検索して、どういう文脈で使用しているのかを調べてみる方法を時々取ります。今回もa constant work in progressと検索ボックスに入力して、世界中のツイートを見てみました。すると比較的よく使用する表現のようで、ツイートを読んでいると、いつでも学ぶ姿勢がある、という意味のようです。
文を分析すると最後のwork in progressが一塊で、「作っている最中の作品」という感じです。人に対して使われているので、「まだ未熟で学んでいる最中」という意味になると思います。それにconstantがついて「一生勉強」に近い意味になるのではないでしょうか。
(訳例)私たちはこれからも学び続けていきます。
【あとがき】
今回の会長の記事は、知らない内容が多く、関連のレポートなども読みながら訳しましたので、非常に時間がかかりました。解説も多く載せましたので、合わせてご覧ください。
関連レポートを読んでいると、どこそこの分野の研究が足りていない、などの問題提起がされています。研究者の方は、自分がしたい研究より、求められている研究をしてほしいな、と思うときがあります。何が求められているかは、WHOなどのレポートを読むと分かることがあるんだと学びました。
2017年5月1日月曜日
Rocket Language
PCでのメイン画面 |
あっと言う間にフランス語を始めて1年が経ちました。これからもフランス語の学習は続けていくつもりですが、実は今、中国語の勉強も始めました。ロゼッタストーンがキャンペーンで81%offだったからです。本当はもう一つ気になっている教材にRadio Lingua NetworkのCoffee Breakシリーズがあったのですが、ロゼッタストーンの強気セールの誘惑に負けました。(笑)
みなさんの語学学習の教材選びの参考になれば幸いです。
(参考)
・ロゼッタストーン
・ロゼッタストーン:スペイン語レベル1終了
2017年4月29日土曜日
Sphere Handbook 2018年版発行に向けて改訂作業中
(参考)スフィアハンドブック第3版 日本語版
そして今、第4版の2018年夏発行を目標に改訂作業が行われている最中で、その草案が先日公開されました。草案公開に合わせて、変更点などを共有しディスカッションするために、ウェビナー(web + seminar = webinar)が開催され、私もリアルタイムで参加しました。
(参考)ウェビナーの模様 Revising the Sphere Handbook: What is new and how you can contribute
人道憲章(the Humanitarian Charter)や基本理念などの大きな枠組みは変更されませんが、「スフィアとは?(What is Sphere?)」の部分の内容が増強されます。
そして、すでに発行されている他のガイドラインとの整合性を向上させるよう配慮されているようです。例えば「人道支援の必須基準(Core Humanitarian Standard)」はスフィアハンドブック第3版が発行された後の2014年に作成され、第4版ではその「9つのコミットメントと基本行動(9 Commitments and Key Actions)」はそのまま「コア基準(the Core Standards)」の章に受け継がれるようです。
また、翻訳された時に、正しく理解してもらうため、分かりやすい言葉を使うように努めているようです。ちなみに日本語版の作成は第2版と第3版で別の団体が行っています。第4版は誰が翻訳するか分かりませんが、簡潔な英語で書いていただいていると翻訳者は助かりますね。
各章の構成も新しくなっています。指標と目標値を別に記載し、特定の数値(specific numbers)を書かずに参考値(threshold)を記載するに留め、状況に応じて目標値を考えるようにされています。
大枠の変更の他に、各章の改訂もされていますので、下記のページの後半にあるGet the draft standardsから確認してみてください。
(参考)改訂版草案1 http://www.sphereproject.org/handbook/revision-sphere-handbook/draft-ready-for-feedback/
このウェビナーはAdobe Connectを使って行われました。参加人数や参加者の名前がサイドバーに表示され、プレゼンテーションを聞きながら、コメントのやり取りもできます。リアルタイムで質問して発表者が答えたり、後日返答したりすることができるシステムです。今回は参加者が110人前後を行ったり来たりしていました。参加者の名前を見ていると日本人らしき名前は私ともう一人いました。ちなみに発表者の一人は日本人だったのですよ。
コメント欄には英語での書き込みの他、フランス語も使用されていました。数回アラビア語かな、という書き込みもありました。スペイン語では誰も発言していなかったと思います。こういう国際的な場での言語はやはり英語とフランス語なのかな、と感じました。
2017年4月23日日曜日
災害医学とリハビリテーション(DM&R)
今、WHOもマニュアルを作っていろいろ動きがあるホットな分野に、「災害医学におけるリハビリテーション」があります。世界中で様々な災害が起こり、各国の支援チームが緊急援助を行っています。発災初期からのリハビリテーションにまで対応できるチームの発足が必要と認識されてきており、WHOが緊急医療チームの認証制度を作っています。日本のJDRはリハビリテーションにまで対応できるチームとして認証されており、災害におけるノウハウの整理や研究が必要だと今後は思います。
(参考)・JDR(国際緊急援助隊)医療チーム 導入研修
災害医学におけるリハビリテーションが発展し、ノウハウが蓄積されてくれば立派なリハビリテーションの一分野となると思います。その時は、私としてはリハビリテーションの歴史の流れに乗って「災害医学とリハビリテーション(Disaster Medicine and Rehabilitation, DM&R)」と名乗って欲しいな、と思っています。
このDM&Rの発展のために研究会を立ち上げました。今後、様々な活動を行えるようにしていきたいと考えています。JDRやJRAT、災害医学に興味があるPT・OTなら登録して頂けます。登録希望の方は下記の登録フォームからお願いいたします。(停止中)
2017年4月17日月曜日
国際リハビリテーション研究会キックオフミーティング(2017/4/16)に出席して
WCPT Photo Competition 2012 |
宗教とリハビリテーション
文化とリハビリテーション
政治とリハビリテーション
経済とリハビリテーション
開発とリハビリテーション
災害とリハビリテーション
などに細分されるのではないでしょうか。
災害に関しては、災害の種類によって、例えば、地震・津波・洪水・火災・干ばつ等にさらに細分化されるのかと思います。この辺りはまたJDRの研修などを通して考えていけたらと思います。
2017年3月31日金曜日
【WCPT News】完全版 2017/3/30 WCPT段ボールを使った共同プロジェクトに支援
Adaptive Design Globalではデザイナーがあらゆる形やサイズのシーティング装置や脊柱サポーターなどを作ります。
WCPTのEmma Stokes会長はこのプロジェクトを歓迎しています。「WCPTがこのプロジェクトに関わることができるのは非常に嬉しいです。この分野に理学療法士は多いに貢献できるでしょう。」と言っています。
「プロジェクトは国際団体が掲げる使命や目的を果たすものです。この高度な新たな取り組み、未来を見据えた取り組みは世界中の関係職種に影響を与えるでしょう。」
私たちは、各大陸にスペシャリストを置いたハブを作りたいと思っています。たとえ小さな村であっても、段ボール補助具を作ることは可能でしょう。しかし、どんなに優れた職人がいても、段ボールを使って補助具を作製するという発想はないでしょう。」と彼女は話しました。
【リンク】
・原文
http://www.wcpt.org/news/adaptivedesign
・Adaptive Design Assosiation
http://www.adaptivedesign.org/
2017年3月19日日曜日
WCPTから翻訳の許可
絶版ですが中古で手に入ります |
以前、翻訳の勉強を始めるにあたり購入した本の紹介をしましたが、その後もいろいろな本を読んで勉強しています。最近よく読んでいるのが、別宮貞徳氏の本です。別宮氏は翻訳に必要な能力について「1英語の能力ではなく日本語の表現能力がより重要であり、2専門の学問の能力とは関係ない」と言うことを述べています。経済学者が翻訳した経済学の本がおおよそ読解不可能であることを例に挙げていますが、理学療法に関する翻訳本においても同様のことが言えるのではないでしょうか?
例えばKendallのMMTの教科書に
Neumannの『筋骨格系のキネシオロジー』では
という難解な日本語が登場します。「反対に」とありますが、何と何を対比しているのでしょうか? これは姿勢維持に必要な小さな力と、動作を行う時などに必要な大きな力とを対比している文章ですが、こういった読解を読者にさせるというのは、翻訳の悪い例であると別宮氏は述べています。
私自身、文章を書くのは好きな方で、このブログでは180ほどの記事を掲載しています。しかし、今までは単に書いているだけで、「日本語として美しいか」「読者にとって分かりやすい文章か」というところには無頓着でした。多少難解であっても、情報が正しいか、他では得られにくい情報か、という点を大切にしてきました。今回、WCPTの翻訳を正式に許可して頂いて、翻訳について学びを深めていく中で、日本語能力の重要性に気付かされました。今後は様々な、素晴らしいと言われている文章に数多く触れていきたいと思っています。
子供のころは読書は好きではなかったのですが、30歳台になって読書に目覚めるとは思いもしませんでした。丸谷才一氏の『文章読本』では多くの「名文」が紹介され、文章を書くにあたっての心構えなども学べそうなので、手に入れてみようと思っています。
2017年1月18日水曜日
【WCPT News】完全版 2017/1/18 ケープタウン大会では他では得られない様々な学習機会を用意
【用語】
・アドボカシ―
自己の権利を主張することが難しい高齢者や障害者などに代わって、別のものが権利を主張すること。
・共同実践のコース
低所得国において他職種共同で現地のニーズを満たすプランを考えるコース。
・低所得国
OECDの開発援助委員会(DAC)による分類には、LDC(least development countries、後発開発途上国)、LIC(low income countries、低所得国)、LMIC(low and middle income countries、低中所得国)、UMIC(upper middle income countris、高中所得国)、HIC(high income countries、高所得国)がある。
【あとがき】
今年初めてのWCPTニュースです。また次の学会の案内になります。コースのほとんどは1日コースで、参加費は210~280米ドルです。学会にも出て、学会前と後のコースにも出ると、かなりの出費になりますね。国際学会は言葉の面だけでなく、お金の面でもハードルが高いですね。
2017年1月15日日曜日
【WCPT Policy Statement】Disaster Management
12月に入ってからWCPT Newsが更新されませんね。今日はWCPT Policy Statement: Disaster Managementをお届けします。
【災害マネージメントに関するWCPT方針】
災害には様々な種類(自然災害や環境変化、技術進歩がもたらす災害など)があり、人々や国に与える影響は甚大で長期的なものになるという認識をWCPTはしている。
理学療法士が災害時に専門性を生かした貢献ができるよう平時からの備えとマネージメント戦略を練っておくようにWCPTは各国のメンバー組織に推奨する。
・理学療法士は国や地域が災害時の対策を考えるにあたり協力すべきである
・理学療法士は発災前・後・復興期における障害予防に関する教育や施策について協力すべきである
・理学療法士は被災者にリハビリテーションを含む介入や治療の提供をすべきである
・理学療法士は被災した全ての人が理学療法を受けることができ、健康面・機能面を最大限に高めることができるようにするべきである
WCPTは次のことを推奨する。
・メンバー組織は政府機関、非政府機関、援助機関などと協力し、災害予防策や災害対策準備、災害時活動戦略、コーディネート計画を行うこと
・メンバー組織は災害時、支援を申し出る個人会員と協力し、情報の共有などの手助けをすること
・メンバー組織は卒後教育に災害マネージメントに関する内容をカリキュラムに入れること。
【原文】
http://www.wcpt.org/policy/ps-disaster-management
【用語】
・災害コンティニュアム
本文中には出てこないが、Disaster continuumという言葉があります。災害予防(prevention)、準備(preparedness)、災害時対応(response)、復興(recovery)の変化のある一連の流れを指します。WCPTは準備・対応・復興に理学療法士が関わっていけると報告書にまとめています。
・準備(preparedness)
平時からの備えは非常に重要です。どのような備えをすべきか、災害が起こったら自分は何をしなければならないか。理学療法士という以前に、一個人として考えておく必要があります。
また理学療法士として災害時にできることが、平時に自分ができることを超えることはありません。災害時に多い疾患はWCPTのレポートから引用すると、
・脊髄損傷、
・外傷性脳損傷、
・骨折、
・末梢神経損傷、
・熱傷、
・切断
であり、求められるPT技術は
・呼吸理学療法、
・スプリント(副子固定法)、
・車椅子処方、
・心理的ファーストエイド、
・障害インクルージョン(障害のある人もない人も同じ権利を持ったり、同じ活動を行ったりすること)
です。これらの事を普段の仕事でしていなければ、災害時にできる事ももちろんありません。
JDRの導入研修でも「普段の仕事をきちんとやる、普段から様々なことにアンテナを張る」ことの重要性を再確認しました。
【使われていた英語】
・be involved
(議論・活動などにいい意味で)参加する、関わる、携わる
・those affected by disasters
被災者
・populations affected
被災者全員
・curricula
カリキュラム(curriculumの複数形)