以前書いた、パキスタン地震の際のPT・OTの活動について、疑問点を書きましたが、今日、その解答を実際に活動したPTのHさんに教えてもらいました。
「女性がほとんど外出することのない地域で、女性障害者に対して外出訓練をした、という事だが、文化と逆行していないか?」
その答えは、次のごとくです。
「活動地が都心であり、女性は比較的外に出る方だった。また集団でやったので可能だった。もし、活動地が田舎の方だったら、外出訓練はできなかったでしょう」
別の例ですが、当ブログの読者登録なさってくれている母校(高校)のkatabira no tsuji先生から聞いた話です。正確には覚えていませんが、理数科教師の途上国での活動の話だったと思います。子供に算数を教えるのですが、父親は算数ができません。父親は子供にとって偉大な存在である国で、父親よりも高等な教育を行うことは許されることなのか? その教師が行った教育方法は、「子供と一緒に父親にも教育を一緒に行う」という方法だったと記憶しています。(合っていますか?)
こちらが良かれと思ってやる活動も、「配慮」を欠くと失敗することが多くあると思います。「配慮」のためには相手を知ること、相手を取り巻く文化や風習、環境を知ることが大切だと思います。そして「配慮」は何も国際協力に限った特別なことではありません。道を単に歩いているとき、人と単に話をするとき、どんなときにも「配慮」ができる人を私は尊敬します。
来週、スリランカの理学療法士の方とお食事することになりました。お互いのことを良く理解できるように「配慮」(=ここでは準備と言い換えれましょうか)をして行きたい、と思います。