デスクです |
まだ全てを見回せたわけではありませんが、こちらのPTの印象や今後の予定について、初期の段階で書き記しておきたいと思います。
まずはこちらの理学療法が理学療法には見えません。病人専門のマッサージ店、および病人専門のトレーニングジムのようです。評価もなしに患者が来たら足に重りを巻いたり、ダンベルを持たせたり、プーリーを行わせたりしています。その後、暴力的に見える「関節グリグリ」「筋肉モミモミ」が始まります。
体調が悪くなった患者には血圧計を巻いて、聴診器も当てずに加圧して、「うーん、分からない」と言っています。(分かる時があるんでしょうか?私が聴診器を当てて測ったら低血圧になっていました。) 病人専門だが病気には対応できないという致命傷があります。ちなみに、低血圧だと言ったのに、寝ていたその患者を起こして、プーリーの前まで歩かせて「はい、やって」と。
銃創による頸髄損傷で四肢麻痺(現在1か月で随意運動なし)の患者の初回、検査もせず本人からだけの情報で「感覚は全くない」と言っていました。本当か?と言わんばかりに針を取り出して検査すると残存レベルでC5でした。腱反射もみる気配がなかったので私がみましたが、興味がなさそうでした。こちらの評価とは、問診票に書いてあることを患者の言う通りにチェックすることのようです。
評価はしないし、評価結果を教えても突拍子もないことをします。だからリスク管理なんて到底できなくて、座れない脳卒中の患者をプラットホームで端座位にして、目も手も離してしまうこともあります。当然、後ろに倒れましたが、カウンターパートが「あれは良くない」と叱っても「彼は座っていた」と言い訳してしまいます。座れるか座れないかの評価ができていないし、座れないと分かっていたとしても、理解できない事態です。
治療できるようになるには、長い長い道のりが必要だと思いますが、その長い道のりを誰も歩もうとしないから、このような状態でのベテラン、中堅ができてしまうのです。もう中堅以上になるとほとんどが学ぶ姿勢を持たず、高いプライドを持ちます。一部の熱心なPTや、若い人(学生も)が目を光らせて私のやることを見てくれますが、ほんの一部です。
高い鼻を折ってまで勉強しろ、というつもりは全くなく、それで本人がいいなら、私はそれでいいと思います。そもそも私は、「学びたいが学べない人に、学ぶ機会を与えたい」というスタンスでここまで来ました。鼻を折ってしまうと、もう一生勉強しない人になってしまうかもしれないし、そもそも自分がそこで活動しにくくなりますし。だから、学びたいと思っている人を探すことから始めようと思います。学びたいと思っている人には、できるだけ最高のものを提供できるように準備したいと思います。学びたいと思っている人を魚釣り式に探すが、宝探し式に探すか、難しいところです。言葉の壁がまだまだあるので、評価・治療をする場面を見せつけて興味ある人を引き寄せる魚釣り式でいくかもしれません。引っかからない可能性も高いですが。まぁだめなら宝探し(スカウト・勧誘)を始めます。笑
数か月は様子見、お互いをよく知る期間、と言われるのに、まだ1週間です。なにも偉そうなことはできません。積極的にコミュニケーションを取ろうと思います。今日「あなた嫌い。朝、私が働いている所に来なかったでしょ。」と昼前に言われました。そんなことを言うために、わざわざ患者さんから離れて、今そんなこと言う時か?と心で思いながら「ごめんごめん」と話を流しました。この間、プラットホームで患者さんを倒してしまったスタッフでした・・・。
ホイットマンの詩を一発。
返信削除暗闇が深ければ深いほど、暁は近い。
健闘を祈る。
katabira no tsujiさん
返信削除ありがとうございます。まだ始まったばかりですから、かすかな光を見つけて、そこへ猛進していきます。
これが現実なんですね。
返信削除難しい問題ですね。
その中で、実際何ができるか・・・
Lilyさんならきっと大丈夫です。
日本から応援しています。
KENJIさん
返信削除コメントありがとうございます。
現実は想像以上です。これで成り立っているんですから、それもまた驚きです。
でも頑張ります。これからも応援よろしくお願いします。
satoshiと申します
返信削除私もJICAを夢見る理学療法士です。
これから、先生の奮闘ぶりを拝見させていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
まだまだ始まったばかりですが頑張ってください!!
satoshiさん
返信削除コメントありがとうございます。
このように応援していただけると非常に励みになります。
お互い頑張りましょう!
これからもよろしくお願いいたします。