ノルウェーでは理学療法士にダイレクトアクセスができるようになりました。
ノルウェーでは2001年から制限付きでダイレクトアクセスとセルフリファーラルが認められていましたが、社会保障を利用し返金を求める場合は医師に相談しなければなりませんでした。
2018年1月1日からは、患者が直接、理学療法士を訪れても社会保障の対象になります。(自治体と提携した理学療法士に限り)
「ノルウェー理学療法士にとって、これは歴史的な事です」とノルウェー理学療法士協会のFred Hatlebrekke会長は言っています。
「社会福祉保健省が2014年に公的保健サービスに関する白書を作成した際に、私たちはダイレクトアクセスに関して意見を交わす機会を得ました。社会福祉保健省大臣とも会議でダイレクトアクセスに関して話し合い、ダイレクトアクセスは患者に優しい改革になることを説明しました。」
ダイレクトアクセスの臨床的およびコスト的効果を示す研究が蓄積されてきています。現在、オーストラリア、ブラジル、南アフリカ、スウェーデン、イギリスなどの40ヵ国以上でダイレクトアクセスが認められています。
「ダイレクトアクセスとセルフリファーラルは理学療法士の自律性を示す世界的な動きの1つです。」とWCPTのEmma Stokes会長は述べています。
「ノルウェーで理学療法へのダイレクトアクセスが認められたことで、患者や理学療法士やその他医療関係者に多くの恩恵があるでしょう。」
2006年に徒手療法士に対してダイレクトアクセスが認められて社会保障の対象になった一方で、理学療法士への完全なダイレクトアクセス認可は長年の大きな目標でした。
政府はノルウェー議会(立法府=ストーティング)で話し合いを続けました。2015年に白書が完成し、2017年6月にダイレクトアクセスの議案が承認されました。
WCPTは各国の会員組織にダイレクトアクセスおよびセルフリファーラルを推し進めるよう推奨しています。2011年6月のWCPT第17回定例会議で方針を提示しているので参考にしてください。