青年海外協力隊(2011年~2013年、ドミニカ共和国)、国際緊急援助隊(2019年4月、モザンビーク)で理学療法士として活動しました。 一理学療法士が世界を舞台にできることとは何か?備えておく知識・技術は何か?青年海外協力隊のその後、緊急医療援助などを堅苦しく綴っています。 このブログを通して、同じ志を持つ人々、この道に進もうと考えている人々などと情報交換できればと考えています。よろしくお願いします。 また、世界理学療法連盟から配信されるニュースの翻訳も、当ブログで取り上げています。是非、ごらん下さい。
2021年1月28日木曜日
人道支援+リハを学べるコース•サイト一覧(2021年1月更新)
2020年11月28日土曜日
グローバルヘルスを考える理学療法士の会ADAPTのオンライン国際カンファレンスに参加して
テーマは『感染症流行下における中低所得国でのリハビリテーション』と言うことで、
Tony Lowe氏
;Physiopediaの創始者
Zoe Clift氏
;HI(Humanity & Inclusion)の人道支援におけるリハビリテーションの専門家
Jonathon Kruger氏
;World PhysiotherapyのCEO
Fiona Beckerlegge氏
;アフリカで人道支援
Alex Hough氏
呼吸リハビリテーションの専門家、https://www.alexhough.com/
による講演がありました。
(参照)
録画ビデオ→https://www.facebook.com/ADAPTglobalhealth/videos/?ref=page_internal
ADAPTのオンラインセミナーには何度か参加しており、前回はチャット欄に自己紹介を書き込んだ所、「日本からの参加者がいる」と喜んでもらいました。その時のことを覚えて頂いており、カンファレンス終了後のフリーディスカッションのセッションで司会者に紹介して頂けました。
フリーディスカッションのセッションは、希望者のみ最後にZOOMに再度入室する方法だったためか、ほとんどの参加者はいなくなり、重鎮と思しき方々だけが参加するセッションの中に一人入り込んだ形になりました。
ただ、それが良かったのか、歓迎していただき、連絡先の交換などもできました。オンライン学会は、人と人との繋がりが形成しにくいのがデメリットと感じていましたが、積極的に入り込んでいけば、道は開けると感じました。
人道支援におけるリハビリテーション専門職の人材育成・訓練についていくつか質問をさせて頂き、また何か相談があればメールで問い合わせることができる関係を築くことができました。これは非常に大きな収穫でした。
今後も、全世界的にコロナ禍が続けばオンラインでのセミナーやイベントが続くと思います。一刻も早くこのパンデミックが収束することを願いますが、この機会に、どんどん世界と繋がっていきたいと考えています。
2019年7月28日日曜日
REHUG 大規模災害リハビリテーション支援チーム本部運営ゲーム
*REhabilitation Hombu Unei Game
このゲームは、静岡県が開発した「避難所運営ゲーム」(HUG)から着想を得たものです。Hinanjo Unei Gameの頭文字で、研修会の中では静岡県のものもHombu Unei Gameと紹介していましたが、Hの部分は正しくはHinanjoです。
HUGやREHUGの存在は以前から知っており、気になっていたのですが、研修を受ける機会がなかなかなく、本日、念願のREHUG体験ができました。HUGの体験もいつかしてみたいと思っています。
さて、このREHUGですが、カードの束を1枚ずつめくりながら、そこに書かれているイベントにグループで対応していきます。8人~9人を1グループとして、内3人は調整本部、残りの5~6人は活動本部にいる設定です。調整本部は県庁等に置かれる本部、活動本部は被災地に近い病院等に置かれる本部です。
調整本部と活動本部でそれぞれ役割分担をして、提示されるイベントにどう対応するかを考え、ファシリテーターはより良い方向に話が進むようにお手伝いします。今回の研修で講師をされていた先生は、災害時の支援活動の経験はなく、研修等で学んだ内容をもとにやっておられたので、準備から当日のファシリテートまでかなり苦労されたことと思います。感謝です。
提示されるイベントは、実際に熊本地震で起こったことを基に作られているのが感じ取れるリアルな内容でした。各イベントにおいて、問いかけられている隠されたテーマがあり、それが何なのかファシリテーターはきちんと把握し、受講者に気づいてもらえるよう促していくことが大切です。
本部運営をゲームに落とし込んでいることから、細かい所で現実との乖離が発生しますが、それは「ゲーム」だからと割り切って行う必要があると感じました。しかし、ゲームとは言え、発生するリアルなイベント、人員の割振り、クレーム対応、物品管理、メディア対応など、かなり作りこまれているので、じっくりやると非常にためになると感じました。
災害支援の経験がない方には、馴染みのない用語もあり、例えば「福祉避難所への移動についての意向調査」というイベントがあるのですが、福祉避難所とはそもそも何なのか、について知っている人は今回のグループの中には講師の先生も含めていませんでした。私自身も先日受講したBHELPの研修がなければ、福祉避難所って何? となっていたはずです。
また「建設中の応急仮設住宅の視察」というイベントでも、先日のBHELPの研修で学んだ、入居前に手すりやスロープなどを設置することが災害救助法で費用を補ってもらうために必要な条件だと言うことも、グループ内で共有させてもらいました。
よくできたゲームですが、ファシリテーターの経験値によって受講者の学びは大きく変動するでしょう。私はこのゲーム、カードではなく、プロジェクターでスクリーンに映し出し、それを見ながらグループで考える、という方法の方が良いのではないかと感じました。解説者が一人、全体の進行も務め、ファシリテーターは各グループに入り、共に考えます。解説者はグループで考えが出た後、各イベントで投げかけたいメッセージを説明します。
ちなみに、REHUGのカードや付属資料は、熊本県理学療法士協会が1セット10000円で販売しているそうです。プロジェクターで行うにせよ、作成者への感謝と敬意を込めて、購入してみようかと考えています。
2019年1月16日水曜日
JDR(国際緊急援助隊)医療チーム 2018年度 展開訓練
2019/1/12-13の二日間、東京の大田区産業プラザで国際緊急援助隊の訓練に参加しました。今回の訓練は「展開訓練」と呼ばれ、実際に派遣時に使う資機材を展開して、模擬診療を行います。現在、マニュアルを整備している段階で、そのマニュアルに基づいて診療等を行い、問題点を洗い出すのが目的でした。2017年7月22日土曜日
JDR(国際緊急援助隊)医療チーム 中級研修
(参考)http://lily-international-cooperation.blogspot.jp/2016/12/jdr.html
・リハビリテーション職種を何名配置するか
・リハビリテーションのための資機材にはどのようなものを持っていくか
・持っていった物をどう使うか
・退院支援をどのように行うか
・サイコロジカル・ファーストエイドの知識
・現地医療施設との連携の方法。
・切断肢の断端形成のための弾性包帯の巻き方の練習
・脊髄損傷や末梢神経損傷の患者に行う神経学的評価の練習
・術後患者などに行う呼吸理学療法の手技の練習
・松葉杖や車椅子などのフィッティングや使い方の指導の練習
・入院患者の褥創予防のためのポジショニングの方法。
2016年12月13日火曜日
JDR(国際緊急援助隊)医療チーム 導入研修
災害が発生すると多くの国やNGOなどが緊急医療支援を行います。その医療チームの診断レベル、治療レベル、ロジスティックレベルは非常に高いものから、如何わしいものまで様々です。特にハイチの地震の際に、その問題をWHOが取り上げ、対策に乗り出しました。それが緊急医療チーム(EMT)認証制度です。これにより、医療チームの質の保証と信頼性を確保できるようになりました。EMT認証には、type 1からtype 3とspecial cellの4種類の分類があり、今年、JDRはEMT type 3以外の全ての認証を得て、手術も可能となりました。type 2、3、special cellにおいてはリハビリテーションに関しても対応できなければならないとWHOが明記しています。
今回の研修には4人の理学療法士が参加し、無事みな合格し、本登録の手続きに入ります。被災国からリハビリテーションに対応できるチームの要請があった場合に備えて、今後もっとJDRに登録している理学療法士が増えないといけないと感じます。マニュアルの作成や、必要機材には何があるか、何が具体的にできるか、などこれから整備していく段階です。JDR登録PTのネットワークを作る必要があると思いますので、そこから動いていこうかと考えています。
・2016年11月発行のEMT Initiativeという冊子を読むことができます。
http://www.who.int/hac/techguidance/preparedness/emergency_medical_teams/en/
・EMTに関するWHOのエクストラネット
https://extranet.who.int/emt/page/home
・EMT認証基準に関する手引書(ブルーブック)
http://www.who.int/hac/global_health_cluster/fmt_guidelines_september2013.pdf?ua=1
・JICAのプレスリリース
https://www.jica.go.jp/information/jdrt/2016/ku57pq00001v8lkl.html
●EMTにおけるリハビリテーション関連職の知識・技術・資材等の必要水準(WHO草案)
MINIMUM TECHNICAL STANDARDS AND RECOMMENDATIONS FOR REHABILITATION
https://extranet.who.int/emt/sites/default/files/Minimim%20Technical%20Standards%20and%20recommendations%20for%20rehab.pdf
●WCPTがまとめた災害時のPTの役割
http://www.wcpt.org/sites/wcpt.org/files/files/resources/reports/WCPT_DisasterManagementReport_FINAL_March2016.pdf
●国際人道支援をより効果的に行うための電子教材(Eラーニング)
WHOのウェブサイトでも紹介されていた無料学習サイト。ハーバードやIMCなどが共同で作成しています。
http://www.buildingabetterresponse.org/
2016年3月8日火曜日
国際緊急援助隊(JDR)
JOCVリハビリテーションネットワーク(PT・OT・STのJICAボランティア経験者の集まり、通称リハネット)からの情報で、JDR医療チームにおける理学療法士の役割に期待が高まっている、という話を聞きました。そこで、私なりにいろいろ調べて見ました。
①JDRについてはJICAのウェブサイトをご参照ください→ http://www.jica.go.jp/jdr/about/jdr.html
②最近の日本理学療法士協会からの会誌にJDR医療チームとして派遣されたPTさんの記事があります→ http://www.japanpt.or.jp/upload/japanpt/obj/files/activity/news298/298_20.pdf
大規模災害が発生すると、大勢の怪我人や病人が医療施設に集まります。医師や看護師は、できるだけ多くの患者を救うため、緊急時のマニュアルに則り対処していきます。しかし、場合によっては対応可能な患者数を越え、病院はパンク状態になるかもしれません。さらに、治療が済んでも帰る所がなく、病院に患者が留まる場合もあります。帰る場所があっても、松葉杖がないと歩けない患者もいるでしょう。車イスで帰ろうにも、道が悪すぎて進めない可能性も考えられます。病院の近くにいた方が何かあった時に安心、と動こうとしない人もいるかもしれません。
第50回PT学会で、今後理学療法士には「社会参加・国際貢献」が求められてくるという提言があったそうです。国際貢献として青年海外協力隊に参加する理学療法士が増えることを願うとともに、大規模災害時に活躍できる人材を増やすための啓蒙活動も今後、必要でしょう。その一つの方法がJDRに登録する理学療法士を増やすことです。
JDRに登録する条件に、PTとしての経験が5年以上、英検2級程度以上、などがあり、おそらく多くの人が語学の面で自身のキャリアにJDRという選択肢を除外してしまうだろうと思います。また、外国に行ったことのない人も多く、初めての渡航先が被災国というのもハードルが高いでしょう。どんな環境でも適応できる、なんでも食べられる、どこでも寝れる、外国語でもコミュニケーションが取れる、などの資質を持った人となると、青年海外協力隊の経験者が最適なのではないかと思っています。今後、理学療法士の帰国隊員にはJDRについての案内を帰国時オリエンテーションで行ってもいいのではないか、と思います。
WHOが先月に⑤を出したように、今まさに理学療法士の緊急援助での活躍が期待されています。「鉄は熱いうちに打て」。4月からJDRの仮登録が始まる予定だそうなので、私も登録しようと思います。
2015年12月27日日曜日
青年海外協力隊に参加する人ってどんな人なのか
青年海外協力隊の応募要件には、大雑把に言うと「20歳から39歳の普通の健康な意欲のある日本人」※としかありません。つまり特殊な能力を持っている必要はありません。
募集されている職種は120種以上あり、普通は、自分にでもできる要請が一つくらいあるはずです。看護師や理学療法士などの国家資格を持っている人は、もちろんその資格を活かすことができます。実際は、資格などを持たずに参加している人が多く、そのような人は、派遣前に事前研修を受けて、必要な知識を得ることになります。
誰でも普通の人なら参加できる青年海外協力隊ですが、やはり「青年海外協力隊に行こう」と思い至るには、人それぞれきっかけや思想などがあり、普通じゃない人がいるのも確かです。普通じゃない、というのは変人・奇人という意味ではなく、普通の人より目的意識が非常に高い人、途上国に対する特別な思いや志がある人、かなり優秀な人などです。そのような人の集団に囲まれて合宿形式で行われる派遣前訓練は、非常に刺激的で、そういう人たちと触れ合うことだけでも、人として大きく成長できると思います。
つまり、青年海外協力隊に参加することで、普通の人も、普通の人が一生経験できないような貴重な経験をわずか2年ちょっとで経験できるのです。参加する前は普通の人も、参加後は普通じゃない人だと思います。そして多くの青年海外協力隊経験者は、教育の道に進んでいく、というのが私の個人的な印象です。教えることが好きだったり、人のためになりたい、という気質があるのだと思います。
私も例に漏れず、教育に今、興味を持っていますが、さて、これからどうなることやら。
2015年11月14日土曜日
JICA関西訪問プログラム、その他帰国後の活動
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| JICA関西ホームページより |
この訪問プログラムを利用した理学療法の大学、専門学校、学生協会に体験談をお話させてもらったこともあります。出前講座との違いは、JICAの事業説明や協力隊についての説明があった上での体験談発表なので、一般の人にとっては聞きなれない「JICA」や「協力隊」などと言った言葉の説明が不要である、ということです。
協力隊の任期が終了して帰国してからの、国際協力に関する活動をまとめると、①国際協力出前講座(JOCAから依頼)、②JICA関西訪問プログラム(JOCAから依頼)、③募集説明会での体験談発表(JOCAから依頼)、④高校での体験談発表(自らオファー)、⑤PT養成校での体験談発表(自らオファー)、⑥本ブログの更新(最近サボりがち)、となります。また、⑦日本理学療法士協会の「国際活動への協力者登録」にも最近登録しました。今後、もし何か依頼があれば積極的に協力していきたいと考えています。本当は⑧・・・、⑨・・・、⑩・・・、といろいろやりたいこともありますが、国際協力に関しては、この辺りで手を広げるのはやめて、AKAの練習や、通訳案内士試験のための勉強に余力を注いでいます。
国際協力に関する活動を続けていて嬉しいこと/時は、出前講座後の感想文で、多くのことを感じ取ってくれたことが分かった時や、募集説明会で話をした人が協力隊に合格したことです。地球市民がこれからも増えていくことを願い、嬉しい報告を自分への報酬として、活動を続けていきたいと思っています。
2015年9月24日木曜日
通訳案内士
2015年2月3日火曜日
国際協力講座に対する思い
さて、今回は、こういった講演に対する私の考えを少し書こうと思います。このブログには青年海外協力隊を目指す人だけでなく、帰国して私のように国際協力の話を若者にする人もいるでしょうから、少しでも自分の経験が役に立てばと思って書きます。
私は、たとえ対象が同じであっても講演の内容は毎回作り直すようにしています。高校生用・PTS用のプレゼンテーションをそれぞれ用意して、毎回それを使えば楽なのは言うまでもないのですが、人間を相手にする活動はそれでは勤まらないと考えるからです。高校生なら、そこの高校の校風、クラスの雰囲気、理解力(学力)など様々な要素に合わせて、話し方、進め方、内容、強調する所などを変えます。
しかし、私たちは話のプロでも教育のプロでもないので、はっきり言って相手に合わせた講演をうまく準備して行うのは難しいです。初めてでは尚更です。10回以上やっていても無理です。毎日授業をしている教育のプロ=教師でも、日々、教材研究をしています。そんな教師に勝てるような授業を私たちにできる訳がありません。しかし、それでも私たちが呼ばれて講演をする理由は、青年海外協力隊として開発途上国で活動した特別な経験があるからです。それを強みにして、学校の先生ができない話をするのが私たちの役割です。
ただ上手に話せなくても、一生懸命準備をするのは必要です。より良い講演になるように、改善点を見つけて次までに直すようにします。これを繰り返していけば、最初は伝えたいことの1割しか伝わらなくても、徐々に伝わる量が増えると思います。よく講師として高校に呼ばれた青年海外協力隊経験者が、「生徒の聞く態度が悪かった」や「全然興味を持ってもらえなかった」や「反応が悪くとてもやりにくかった」などと落胆してしまい、次から講師を引き受けない、ということもあるようです。最初から生徒の興味を引き付けて、活発に意見を出させて、みんながワクワクするような講演ができるなんて思わず、回数を重ねて上手くなればいいと思います。途上国での経験を次の世代に伝えて、未来の青年海外協力隊を育てるのが私たち経験者の勤めです。決して1回や2回で止めないで欲しいです。
毎回、いろいろなパターンを作って、上手く使い分けることができるようになりたいと思って準備をしています。講演を重ねれば、伝えるべき内容や伝え方などが変化していきます。最近は、私は、パワーポイントに頼らないプレゼンテーションに変わってきていますが、また違った考えになるかもしれません。プレゼンテーションの形も紆余曲折あっていいと思うし、その中でより良いものを見つけていけばいいと思います。
2014年4月27日日曜日
国際理学・作業療法学(案)
国際的な視点を持ったPT・OTが今後必要であるという理由は、KENJIさんのブログに書かれてありますのでここでは書きません。上記リンクから是非みなさんご一読下さい。私は以前から、系統立てて国際協力について学生が学ぶための科目を作れないかと思案していました。現在、草案として「国際理学・作業療法学(総論)」および「国際理学・作業療法学(各論)」を作っており、今年中の完成を目指しています。
科目目標として、
- 世界の理学療法・作業療法について知る。
- 世界と日本を比較・検討し、より良い理学療法・作業療法を作りあげる能力のあるPT・OTを育成する。
- 開発途上国が抱える障害者問題について知見を広め、解決策を探れるPT・OTを育成する。
ということを掲げています。
まだまだ、どういった内容を、どういった順序で、どこまで掘り下げて話をするかや、対象学年など、考えなければならないことが多くあります。
今考えている内容は、思いつくままに書くと、
・開発途上国の理学・作業療法
・宗教学
・開発経済学
2014年4月20日日曜日
JICAボランティア募集説明会
もう2回説明会に行き、医療系の職種の方と話をさせてもらいましたが、1回目はPT(理学療法士)・OT(作業療法士)さんがなんと4名も来てくださいました。私も、青年海外協力隊を応募する前に説明会に行き、同じようにPTの経験者の話を聞くことができ、モチベーションがぐんっと上がったのを覚えています。ちょうど4年前のこの説明会でのことです。その時はPTは私一人で、OBの方も「PTさんが来てくれるのは珍しい」と言い、1対1で話をしてくださいました。あれから月日は流れ、PT・OTにも青年海外協力隊という道が少し身近なものになったのでしょうか。4人も来てくれて非常に嬉しかったです。
よく聞かれた質問は、言語の問題、安全面の問題、金銭面の問題でした。また応募を現実的に考えている人は、退職の時期や、応募を職場に報告するタイミングや、合格しなかった時のことなど、かなり具体的な質問が出ました。私の知っている範囲で実例を挙げながらアドバイスをさせてもらいました。
高校やPT養成校で国際協力の話をする際に、「青年海外協力隊は国際協力の初級編。長い人生のたった2年。その2年で日本では学べない多くのことを得られます。技術を身につけて是非みなさん挑戦してみてください」と締めくくります。しかし、良くも悪くも人生が大きく変わるイベントになるのは間違いなく、人生をかけた覚悟が必要なことも否めません。簡単に「たった2年だし」と行けるものではないのが現実です。ただ、それでも私は行って欲しいと思います。そのための様々なサポートをこれからもJICA(国際協力機構)には頑張ってもらいたいな、と私は願っています。
4月22日と5月7日に梅田で行われる説明会で、また体験談をお話させていただきます。多くのPT・OTさんと出会えるのを楽しみにしています。
募集説明会日程→http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/seminar/
2014年3月1日土曜日
要望調査票を見てみよう
その試み、というのが「要望調査票を見てみよう」というコーナーを作ったことです。要望調査票とは、海外のJICA拠点(例えば、JICAドミニカ共和国事務所や、ベナン支所、ベトナム事務所など)で働くスタッフが、その国を様々な視点から見て、さらなる発展がボランティアの派遣によって可能だろうと考えられる分野を発掘し、その関係者と協議し、作成されたもので、以下のような内容が書かれています。
・国名
・職種
・配属先概要
受入省庁名
配属先名
任地(配属先の場所)
配属先の規模・事業内容
・要請概要
要請理由・背景
予想される活動内容
使用できる機材
配属先の人材の概要
使用言語
・資格条件
・地域概況
・その他
現在、JICAボランティアのホームページで公開されている青年海外協力隊でPTの要望調査票を印刷し、受講者に配布(全員違う国のもの)しました。自分が青年海外協力隊に合格して、合格通知とともにこの要望調査票が送られてきたと仮定して、「自分はどんな国に行くのか」「配属される場所はどんな所なのか」「なぜ理学療法士のボランティアが必要とされているのか」などを読み取り、そこから途上国のPT事情や、求められる能力などを考察していきました。
「要望調査票を見てみよう」のコーナーに時間をたくさん割きたかったので、前後の話を簡略化しすぎて、「国際協力をする理由」や「学びたいのに学べない人の存在」についての話のインパクトが弱すぎたかなぁと反省しています。次は、前後の話がもっとこのコーナーにリンクするように工夫をしたいと考えています。
先日PTの国家試験があり、今年もまた1万人以上のPTが新たに生まれるだろうと思います。そうなると日本の総PT人口は12万人を超えます。青年海外協力隊に応募できる20歳~39歳の理学療法士はその半数のおよそ6万人ほどではないかと日本PT協会の統計資料から読み取れます。3~5年の臨床経験が必要なので、実際はさらに半分の3万人程度が対象ではないでしょうか。しかし、実際に応募するのはいつも30人程度、つまり1000人に1人です。それと比較すると、今回の講演は約2人に1人の学生が受講してくれました。みなが青年海外協力隊に応募するわけではないと思いますが、志の高さがうかがえます。そのような所でお話できたことを非常に嬉しく思います。
国際協力の入門編とも言える青年海外協力隊へ、ぜひ、多くの方に参加していただきたいと思います。
2014年2月19日水曜日
JICA国際協力出前講座
その高校での講演は、私の中で、「きちんと伝わったかなぁ?」「興味がわく内容ではなかったかもなぁ?」「退屈だったかなぁ?」など、非常に不安と失敗感がありました。講演に行った意味が本当にあったのかという疑問、人前で話すことの難しさという課題、予想外の生徒の反応などで打ちひしがれていました。
しかし、生徒たちからの感想文を読んで、「行って良かった!」と思いました。伝えたかった事が伝わっていたと感想文から読み取れました。以下にいくつか抜粋します。
・自分は恵まれた環境なので勉強しようと思いました。
・しっかり勉強して、ちゃんと夢を叶える。
・話を聞けて考えが変わりました。
・今回の講演を聞いて、自分の世界が広くなった気がします。
・たくさんの人の役に立つ仕事の就きたいです。
・人を笑顔にさせられる仕事につきたいと思いました。
・英語と勉強して発展途上国を助けたいと思います。
・物をもっと大切にしないといけないと思いました。
・青年海外協力隊になりたいです。
・聞いただけではまだまだ分からないことだらけなので、自分の目でみて体験したいです。
・青年海外協力隊の人はいろいろな技術を持っていて、それを外国の人に伝えているのが凄いと思いました。
・専門の技術を持っていれば人の役に立つことができる。
出前講座をきっかけに、素行が良くなかった生徒が急に「勉強したい」と言い出した、という話を別の高校の先生からお聞きしたことがあり、私も生徒の心に響く何かを講演で残したいと思っていました。しかし、私にはそんな魅力ある経験や、伝える能力は持ち合わせていない、と少し自信をなくしていた所だったので、生徒たちの素直で前向きな感想文を読み、嬉しくなって涙ぐんでしまいました。
こういう活動、これからも積極的に行っていきたいと思います。そして、これからの日本を未来を担う若い人たち(私も若いですが)に、もっと勉強するきっかけを与え、勉強した事を人の役に立てるためのキャリアプランを立ててもらい、感謝される人になってもらいたいと願います。
2014年2月11日火曜日
2013年度JOCVリハネットセミナー(京都)
まず、災害支援・ボランティアに関しては、新しい知識をたくさん知ることができました。その一つがCSCA-TTTというものです。(参照:Major Incident Medical Management and Support)
C: Command and Control 指揮と連携
S: Safety 安全
C: Communication 情報伝達
A: Assessment 評価
T: Triage トリアージ
T: Treatment 治療
T: Transport 搬送
どうしても、医療の分野の災害支援・緊急援助となると後者TTT(トリアージして治療を施し、搬送する)に目が行きがちになりますが、しかし、それらは前者のCSCAができていることが前提である、という事を学びました。言われてみれば当たり前なのかもしれませんが、CSCA、つまりmedical managementに支えられてTTTができるのだと再認識しておくことは非常に重要だと感じました。そして、この当たり前のように聞こえるCSCAが非常に難しいtechnicalでpoliticalな仕事であることが分かりました。
managementに関して静岡県が開発したHUG(避難所運営ゲーム)が紹介されました。短時間に殺到する避難者をどのように誘導・配置するか、という避難所の運営を模擬的に体験するゲームだそうです。
また、リハネットが継続して行っている東日本大震災の被災者に対する援助で、「自立を目指さない支援」という形があるのではないか、という新たな気づきを共有させてもらいました。私は被災地でのボランティアなどを経験していないので、なるほど、とは思いながらもピンと来ないのが現状です。いつかリハネットを通じて東北でのボランティアに関われたらいいなぁ、と思います。
そして、専門家の方のミャンマーでのプロジェクトに関しては、「専門家だなぁ!!」という感想です。(JICA技術協力専門家について) ミャンマーでは理学療法士協会が設立されたそうです。あの時の(当ブログ「ミャンマー」の記事参照)PTさんたちが今、きっとミャンマーの理学療法界を引っ張っていっているんだろうなぁ、と思うと見に行きたい気持ちになります。
「専門家だなぁ!!」と感じたのは、やはり目標(上位目標、下位目標)をきちんと立て、そのためには何が必要で、何を実施して、成果をどの指標で測るか、など、細かくきちんとされており、それをしっかり実行されている所です。私が参加した青年海外協力隊も同様に、きちんと計画を立てて活動をするわけですが、「技術協力」の枠組みで派遣される専門家と違い、「市民参加」の枠組みで派遣されるので、正直なところ、成果を口うるさく要求されないのです。だからと言って、成果を出さなくていいわけではないのですが、専門家として選ばれて行くような優秀な人材ではない、というのが青年海外協力隊の実情です。
興味深かったのは、現地スタッフを教育し、教育を受けた現地スタッフが指導者となって、現地スタッフを教えていく仕組みです。これは、私もドミニカ共和国での活動の後半に行きついた方法で、専門家の方が同じ方法で研修をしているのを知って、嬉しくなりました。ただ、やはり専門家の方はすごいです。日本人専門家が現地スタッフを研修した場合の研修効果と、指導者となった現地スタッフが現地スタッフを研修した場合の研修効果を、研修前後の筆記試験の点数で比較し、差がないことを確認している点が、感動しましたし、今後の参考にしたいと思いました。
最後に私を含めた2名の活動報告でした。私はこれまでの発表や報告のようなレベルの高いことはしていませんが、これまでの青年海外協力隊とは違うことをしてきた、と思っているので、その点を報告させていただきました。日本にしかできない技術協力、ということで日本の技術を教えることの重要性と現地の期待度について、AKA博田法を例に報告しました。私は博田法を例に挙げましたが、日本の技術であればなんでもいいと思っています。
短期派遣を2度経験されたOTの方の発表も非常に勉強になりました。「治療者として譲れない所」を心の軸に持っていて、プロだなぁ、と感じました。また、やるべき点をチェックリストにして作成し、現地スタッフがどれだけチェックできるか、とさせてみると全然チェックできなかったが、活動後、チェックできるようになった、というのは、成長を目に見える形にしており非常にいい方法だなぁと思い、これもどこかで活用させてもらおうと思いました。
国際協力の経験が豊富な方の集まりの中で、これまでのどんなセミナーよりも得るものが大きかったと感じます。またそんな集まりの中で報告させてもらい、心臓が飛び出るくらい緊張しました。
今後のリハネットのますますの発展に、私も微力ながら協力していきたいと思います。関係者の皆様、ありがとうございました。
2013年10月20日日曜日
JICA伝え方講座
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| この絵から何を読み取るか? |
この出前講座は、関西で年間253件、小学校から大学・大学院までの教育現場や、市民講座などで行われています。私たち元JICAボランティアが、開発途上国での経験を通して、問題意識を持ってもらったり、本当に必要な援助とは何かを考えてもらったりする機会を与えるお手伝いをします。
しかし、私は教育のプロでもなければ、話のプロでもありません。単に話をしただけでは、内容なんてすぐに忘れられてしまいます。写真などの視覚教材を使って印象に残ったとしても「ふ~ん」で終わってしまいます。対象者と同じ立場で「共に学ぶ」という意識で、一緒に考え、意見を出し合って、開発問題と自分自身との関係を探る参加型学習を通して、対象者に何かを得てもらいたいと私は願っています。
そこで、先日、帰国したボランティアを対象にした「伝え方講座」に参加するため、JICA関西を訪れました。講師は平成3年度1次隊でネパール、理数科教師として派遣されていた大槻一彦氏でした。講座のなかで多くの、伝え方のヒントを得て帰ってくることができました。
大事だと感じたことは「1時間で伝えられる内容は一つ」、たくさん伝えようとすると失敗する、ということでした。使う写真も少ない方がいい、その方が1枚の写真から読み取ろうとする割合が大きくなる、ということも忘れてはいけないと思いました。なぜなら、ボランティア経験者は派遣された国で非常に多くの衝撃的な体験や興味深い経験をしています。また写真も何百枚もしくは千枚を超えるくらい撮っていて、見せたいシーンがたくさんあり、ついつい、あれもこれも話したり見せたりしたくなるからです。よって、テーマを絞って、講座の構成を考えないといけません。
というのは開発教育の分野では、有名な言葉だそうです。三角形の内角の和が180°であることを小学生に教えるときのことを例にすると
「三角形の内角を全て足すと、180°になるんですよ。」と言葉で教えても、忘れてしまいます。
そこで、先生が前で、3つの角を切り離して、繋げて見せると直線になることを示して教えると、覚えてくれます。
しかし、実際にそれを生徒にさせる方が、理解させることができます。生徒に3つの角を繋げさせて「180°になりましたね」と教えるのです。
「180°になりましたね」と言わずに「どうなりましたか?」と生徒に発見させると、より良い、ということです。
出前講座では、対象者の方に「発見」をしてもらいたいです。たくさんの発見ではなく、一つの大きな発見をしてらもいたいです。そのために、今回のような伝え方の講座や、参加型ワークショップの組み立て方のセミナーなどに積極的にこれからも参加したいと思います。
自分が生きた教材となれるように、自分の経験を伝えていく活動のスタート地点に立った気持ちです。












