国際リハビリテーション医学会世界会議の最終日Day 4の報告です。参加したDay 0はこちら。Day 3はこちらから。
この日は8:40からワークショップがあり、朝6時に家を出ました。テーマは『The Disaster Rehabilitation Committee: Building Capacity and Evidence for Rehabilitation in Disaster Settings』で、オーストラリアのメルボルン大学の医師の発表が主でした。
メルボルン大学では能力開発のためのe-learningを今年中に発表する予定だそうです。EMTのspecialized cellの内、リハビリテーションの認証を受けているチームはなく、今後、リハビリテーション能力を高めるには、メルボルン大学が作成中のe-learningを是非活用して欲しい、という事でした。発表者の一人は、座長から「おそらく唯一のdisaster rehabilitationの分野でのPhD保有者」と紹介されており、ワークショップ後、連絡先を交換させて頂きました。
ワークショップの中で、中長期的なケアが、災害時には抜け落ちている事が多く、心理的サポートも今後のEMTの課題だと言っていました。四川地震でのフォローアップ調査でも心理的サポートの必要性が示されたとのことでした。
このワークショップの次には、ワークショップで座長を努めたFary Khan先生のセッション『Rehabilitation Services in Disaster Response: Role and Future Agenda』でした。Fary Khan先生はISPRMのDisaster rehabilitation committee (DRC)で精力的に活動されており、メルボルン大学の仲間や他の国の仲間とで研究やWHO、国連などとの交渉もしているそうです。
また、ISPRMで災害時に派遣可能なリハビリテーション医を登録するシステムを作り、EMTのspecialized care team for rehabilitationの認証プロセスに入ったとのことでした。この登録システムは医師だけなのか、理学療法士も入れるのか、はっきり説明は無かったですが、医師の学会なのできっと医師だけなのだろうと思います。けど、一度メールで聞いてみようと思います。もし国際学会のチームがEMTのspecialized care team for rehabilitationに認証されて、そのチームに登録できるとなると面白くなるな、なんて考えました。
災害時のリハビリテーションにおいてはまだまだdata collectionが必要で、そのためにICFのDRC版コアセットを開発予定だとも言っていました。実はこの後、またICFに関する講演を聞いてきて、演者の向野先生に災害時にリハビリテーションニーズを測るためにICFはどのように使えるか聞いてみたらICF generic 6がいいのではないかとコメント頂きました。DRC版コアセットについて、またFary Khan先生か向野先生にお尋ねしたいと思います。
今回、初めて国際学会に参加してみて、世界では様々な取り組みがされており、知らない事がいっぱいあった事に驚かされました。常に情報をアップデートしていかないと、あっという間に置いていかれるように思います。国際リハビリテーション医学会、特にDRCの今後の動きに注目したいと思います。
青年海外協力隊(2011年~2013年、ドミニカ共和国)、国際緊急援助隊(2019年4月、モザンビーク)で理学療法士として活動しました。 一理学療法士が世界を舞台にできることとは何か?備えておく知識・技術は何か?青年海外協力隊のその後、緊急医療援助などを堅苦しく綴っています。 このブログを通して、同じ志を持つ人々、この道に進もうと考えている人々などと情報交換できればと考えています。よろしくお願いします。 また、世界理学療法連盟から配信されるニュースの翻訳も、当ブログで取り上げています。是非、ごらん下さい。
理学療法士→青年海外協力隊→日本で臨床をしながら緊急援助について学ぶ(現在)→大学院?→国際協力をライフワークに
2011年3月11日より発生しました東日本大震災において、犠牲になられた方々に心よりご冥福をお祈り申し上げます。 また被災された方々に対しましては、お見舞い申し上げるとともに、一日でも早くの復興を応援・支援させていただきます。
2016年4月16日より発生しております熊本地震において、亡くなられた方に心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆さまにお見舞い申し上げます。
<祝>祝>当ブログの読者Y.Kさんが青年海外協力隊(24-1 モンゴル)に合格した、という非常に嬉しい知らせを受けました。おめでとうございます。
<祝>祝>当ブログの読者で青年海外協力隊を目指すMIDORIさんが理学療法士国家試験に合格した、というおめでたい知らせを受けました。もう同じ臨床家です。お互い頑張りましょう。
<祝>祝>当ブログの読者KENJIさんが青年海外協力隊(25-2 タイ)に合格した、というまたまた嬉しい知らせを受けました。おめでとうございます。
<祝>祝>募集説明会で体験談をお話させて頂いた方2名も青年海外協力隊(モザンビーク、ベトナム)に合格したと再会時に報告がありました。おめでとうございます。
<祝>祝>2013年JOCVリハネットセミナーで私の活動報告を聞いてくださったA.Kさんも青年海外協力隊に合格されました。おめでとうございます。
<祝>祝>国際緊急援助隊に当ブログを見て興味を持って頂いたOTさん、青年海外協力隊説明会でお会いしていたOTさん、フェイスブックで私を見つけて質問して頂いたPTさんが仲間入りしました。みなさん青年海外協力隊経験者でした。
青年海外協力隊 体験談&説明会
*当ブログの作者(ドミニカ共和国、理学療法士)は今回の春募集では体験談を話に行くことができませんが、興味をお持ちの方はぜひお越しください。私に質問がある場合は、関連する記事のコメント欄に質問いただければ、回答いたします。
国際緊急援助隊(JDR)医療チームへの参加に関心のある方へ
*JDR医療チームはWHO EMT InitiativeのType2認証を受けており、リハビリテーションの提供が求められるチームとなっています。理学療法士・作業療法士で関心のある方、仲間が増えるとうれしく思います。
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